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闇の箱

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□ 『孕む』 □

『孕む』 06 藤堂

「うちのもえぎはどうですか。まだまだ不作法だと思いますが」
「藤堂さんご謙遜。もえぎちゃんも巧いですよ~。ちょうどいい感じに甘くて。ゆっくり休めます~」
「つい甘やかしてしまうので、お恥ずかしい」

 藤堂は、この中では最も穏和で、紳士的な物腰の人物である。だが、それは藤堂の一面でしかない。真に優しい人物ならば、このように女を人と思わず、牝奴隷とするような振る舞いを好むわけもない。それどころか、その口元はいつもの微笑みを絶やさずに、この場の誰よりも激しい責め苦を、牝奴隷に与えることもある。
 藤堂は、優しく振る舞うことが、牝を従順にさせることだと知っているだけである。罰を与えて鞭を浴びせ、骨の髄まで恐怖を叩き込むのもいい。奴隷の立場を弁えさせるには、その方が効果的な場合もある。しかし、苦痛や叱責、未来の不安への恐れから、自分を殺して主人の顔色を察して動く、ロボットのような奴隷を、藤堂は好まなかった。
 主人として奴隷に愛を注ぎ、その愛に応えたいと奴隷に思わせること。不遜だとの誤解を恐れず言えば、奴隷が主人を愛することが、調教の最も肝要なことであると、藤堂は考えていた。主人を愛することで牝は、自由な女性であった頃の輝きを失なわないまま、進んで股を開くようになる。主人への信頼と、期待に応えたいという思いがあればこそ、奴隷は自ら積極的に奉仕の技術を向上させ、どんなに苦痛を伴う責めにも最後まで気を手放さず耐え抜くのである。

 この場にいる他の男達とは、明らかに藤堂の主義は違っていた。しかし、その藤堂の連れてくる牝奴隷は、いつ見ても質の高いものであった為、優しいと軽口を叩き、甘い男であると茶化すことはあっても、馬鹿にしている者はひとりもいなかった。藤堂の牝奴隷は、男達の理想に極めて近かった。主人に従順であるが、時には意見して歯向かうこともある。しかし過度に甘えることもなく、その躾の行き届いていることを疑うことはない。また、奉仕の技術も高く、どのような無茶な要求でも、微笑んで復唱して従うのであると、男達の間では評判であった。
 そう、このような場に於いて、藤堂の友人達にも自分と同様に従えと言い含められたら、本当にその通りに尽くすのだった。普段は藤堂を、恋人を潤んだ目で見上げる娘のようであるのに、誰に対しても従順に従う。そこには一切のわざとらしい媚びも感じさせない。嫌な顔ひとつしないというのは、牝奴隷としては当たり前の心得である。だが、普段からよく知る自分の主人ではない以上、どうしてもそこには、躊躇いや戸惑いが生じることはある。男が求める奉仕に適切に応えられるか。男の望みを推し測り間違えたとき、どのような罰が科せられるのか。どうしてもおそるおそるの奉仕になることもある。しかし、藤堂の牝奴隷にはそれがない。誰に対しても同様に、一心不乱に熱の籠もった、しかも望み通りの的確な奉仕をするのである。

 これが、例えばもえぎだけのことならば、勘がよく気のつく牝であると言われるだけであろう。だが、藤堂の牝奴隷たちは、個性の違う者たちばかりであったが、一様にその特性を有していた。主人を愛するように男達を愛し、心から男を悦ばせるために、精一杯の注意を払いながら尽くすことそのものを、藤堂によって躾けられているのである。
 男達がそれを真似しようとしても、なかなか容易ではない。見せかけの優しさの下に潜む苛立ちや悪意を、女たちは敏感に察して萎縮してしまうのだ。それに苛立ち、つい声を荒げ、鞭を飛ばしてしまって、いつも失敗してしまうと零し合うこともしばしばだった。藤堂にしてみれば、優しくするコツや耐えるコツなどなく、自然な接し方、躾の仕方をしているだけなのだが。
 
 例えばそれは今、自分の股ぐらの下に潜らせて、いわゆる蟻の門渡りを舐めさせている瑠璃に対しても同じである。瑠璃がまだ小さいから、特別に手加減をしているということではないのだ。
「おっと、そろそろかな。瑠璃ちゃん、もういいよ。起き上がって、あかねちゃんの赤ん坊が出てくるところを見るといい」
 藤堂が立ち上がり、瑠璃の舌が藤堂のアナルから離れた。
「ん…あっ…。ありがとうございます」
 テーブルの下から瑠璃の肩から上だけがのぞき、まるでこたつに入って寝ころんでいるようである。藤堂が、瑠璃のその二本の手を引っ張って、引きずり出した。
「ひゃあっ」
瑠璃がびっくりして声を上げ、男達が笑った。
「ははは。まるで藤堂さんがパパみたいですなあ」
「いっそ机の下に潜り込んだまま、下からあかねちゃんの赤ん坊が出てくるのを見たらどうだ。赤ん坊が顔に落っこちてくるかもれないがな」
「責任重大だなあ。うまく受け止められなかったら、瑠璃のせいだからな」 
「トラウマになるんじゃないか」
 男達は、口々に好き勝手なことを言っている。




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Date:2009/06/03
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Thema:官能小説
Janre:アダルト

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