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闇の箱

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□ 『研修』 □

『研修』 08 リペア(2)

「えっ!」
 部屋の扉が開いて、男が入ってきた。
「へへ、いい格好だな…。気分はどうだ?」
 男の背は低く、豆のような丸い頭の毛は薄く、およそ風采の上がらない男だった。薄汚れたつなぎの作業着を着て、好色そうな顔で下卑た笑みを浮かべていた。
「どうした? 素っ裸にひん剥かれて、ビビッて声もでねえか?」
 少女は、男の言うようにビビッてはいなかった。男の姿に目を奪われていたのだ。それは決して男が美形だったわけではない。むしろその逆だった。男は、少女にはとても醜く思えた。これまでの人生で出会ったことがない人種が、扉を開けて出てきた唐突さに、少女は固まってしまっていたのである。
「おい、口がきけなくなったか。なんとか言ってみろよ、ほれ」
 男はしゃべりながら少女の元に歩み寄り、胸に手を伸ばした。
「ひっ…いだっ!」
 男は胸を鷲掴むと、そのまま握りつぶすように強く揉んだ。あぶらが抜けた皮膚はあちこち裂けてがさがさで、少女の滑らかな肌にひっかかるようだった。
「いだ、いたい! やめて!」
「おうおう、でけえな。やわらけえなあ」
 男は、少女の言葉を意に介さず、豊かな乳房の感触を楽しんでいた。
「やめて! …ん…やぁ…や…め…やめて! 離して!」
「あん? へっ、いっちょまえに感じてやがんのか、こら。鳥肌立ってんじゃねえか」
 男の指は短く、節くれだってごつごつとしていたが、その無骨なかたちからは意外にも、とても器用だった。女のさわりかたを熟知したその指は、乱暴に乳房の肉をもみほぐし、繊細に肌を滑り、鋭く乳首を摘み上げた。その手技に無反応でいられるほど、少女は頑強でも不感症でもなかった。ただひとつ弁護の余地があるとすれば、鳥肌は快感よりも怖気と寒さから来ていたことだろうか。
「こりゃあよっぽど、揉まれ慣れてんだろう。 気持ちいいか?」
「っん…つぅ…な、なによ! 関係ないでしょ! 手を離して! 離しなさい!」
 少女は、思い当たる節に一瞬どきりとして、それを隠すために叫んだ。でないと男の言うように気持ち良くなってもしまいそうだったからだ。
「離しなさいだぁ…飼い主に向かってなんつう口の利き方だ」
 男は、乳房から腕を離すと、顎に手をやり、頬を親指と人差し指で摘んで少女の顔を歪ませた。
「謝れ」
「にゃ…にゃにふぉっ…」
 少女は顔を左右に振って男の指から逃れようとしたが、男の指は万力のように顎を掴んで離さなかった
「生意気な口を効いて申し訳ありませんご主人様、だ。ほら言ってみろ」
 男が手を離すと、少女は男を睨み付け、怒声をあげた。
「んぐっ…。だ、誰がご主人様よっ! あなたなんか、お父様に言えばすぐにどうにでもできるのよ!」
 少女の怒気の籠もった脅し文句にも、男は意に介した様子はなかった。
「お父様、ねえ…」
 男は溜息混じりに呟いた。
「そ、そうよ…。わ、わたしを、誘拐、したなら、お父様のこと、知らないわけはないでしょう?!」
 少女は、父親のことをちらつかせたのにいささかも態度を変えない男に怯みながらも叫んだ。
「なにも、わかってねえようだなあ…」
 しかし、男はうんざりといった顔をして少女に事実を告げた。
「その遊びは終わりだよ。おまえは売られたんだ、オトウサマにな」
「なっ…」
 少女は瞠目し、絶句した。
「なにを…馬鹿なっ」
「もう、いらねえんだとよ、おめえのこと」
「うそ…」
「本当だよ。かわいそうになあ」
 男は、少女の肩に手を置いて、同情しているような哀しげな表情をつくり、少女を見つめた。それはいかにもわざとらしい素振りで、少女の不安と怒りを逆撫でした。
「…うそよ、嘘! 何を馬鹿なこと言ってるの! 誘拐なんでしょ?! お金が欲しいんでしょ! おうちに電話させて! お金ならお願いしてなんとでも…」
「いやあ、そうじゃねえ、そうじゃねえんだなあ」
 男はかぶりを振った。
「もう、おまえにうちはねえんだ。電話したって、誰にもつながらねえ。おまえが誘拐されたって、哀しむやつも金を出してくれるやつもいねえんだよ。わかるか、わかれよ」
「嘘! なんでよ! お父様がわたしのことを心配してくださらないわけな」
「いいかげんにしやがれ! 遊びは終わりだっつってんだろう! 実の父親なんかじゃねえだろうが」
 男は、激高する少女の声を遮って叫んだ。




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Date:2010/05/02
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Thema:官能小説
Janre:アダルト

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