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闇の箱

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□ 『研修』 □

『研修』 07 ユーズド(10)

「普通にしましょうよ…」
「だめ。こうするの」
 わたしは、ベッドに仰向けに寝かせた憂子ちゃんの腰に跨りました。
「今日は、わたしがしたいの」
 憂子ちゃんに馬乗りになって、身動きを封じると、憂子ちゃんの身体が緊張したのがわかりました。
「うん、でもこのままでも…」
「だって」
 わたしは憂子ちゃんの言葉を遮り、腕を取って、頭の上まで持ち上げました。
「憂子ちゃんうまいから、いつもわたしがされちゃうから」
「そんなこと言われても…」
 巧いのは当たり前です。憂子ちゃんの方が、わたしよりずっと長くご主人様にお仕えしているのですから。女の子同士でするときも、憂子ちゃんは巧くて、ふたりで練習していても、わたしはいつも先に余裕がなくなってしまうのです。
「だから、今日はわたしがするの。してあげる」
「だからって…手錠まで…」
 憂子ちゃんの手首を、ベッドから延びる手錠に繋ぎました。右手首がカチリと音を立てて、鍵がかかりました。
「香子ちゃん…」
 その手錠は、肌を傷つけないように可愛らしいピンクの真綿でくるまれていて、子供のオモチャのようでした。でも、オモチャの手錠のように強引に外すことも、簡単に壊すことも出来ません。キーストックにある鍵を持ってきて開けなければ、憂子ちゃんはいつまでもこのまま、両手を万歳したまま裸でベッドに横たわっているしかないのです。
「こっちも、ね」
 わたしは、憂子ちゃんの左手首も持ち上げて、手錠の開いているわっかに近づいけていきました。
カチリ


 続き部屋で、ご主人様とアスカちゃんの初夜を覗き見ていたわたしたちは、いつの間にかお互いにキスやさわりっこを始めてしまいました。ご主人様の指や舌が動いて、あの大きな胸の小さな子を攻めているのを見ていたら、自分がしていただく時のことを思い出して、興奮してしまったのです。
 わたしも、操さんにおまんこを、憂子ちゃんにおっぱいをさわられるがままになって、一度軽くイってしまいました。操さんの指が離れていって、少し息を継いでいると、憂子ちゃんがわたしにキスをしてきました。その時、わたしはふと閃いて、憂子ちゃんを力一杯引き剥がしました。
「どうしたの…?」
 憂子ちゃんがびっくりしたようにわたしのことを見ていました。
「…地下に、行かない?」
「え…?」
 憂子ちゃんはきょとんとしました。
「ふたりで。行こ」
 わたしは、立ち上がって憂子ちゃんの手を取って引っ張りました。
「いいけど…ちょ、ちょっと待って」
「わたしたち、地下に行ってシまーす」
 わたしは、みんなに声をかけました。行ってきます、ではありません。邪魔をしないでね、という意味です。
「え、ええ。行ってらっしゃい」
「珍しいね、香子ちゃんから」
「仲良しねーふたり」
「部屋じゃなくて地下行くの?」
 操さんやみんなの戸惑ったような声を横に聞き流して、わたしは憂子ちゃんの手を強く引っ張って、部屋を出ました。
 お隣に聞こえないようにドアをゆっくり開け閉めして、薄暗い廊下に出ました。
「ちょっと、いきなり…」
 憂子ちゃんが、潜めた声で抗議してきました。
「うん、ごめんね。でも行こ」
 わたしは、憂子ちゃんの非難を無視して、手を繋いだまま小走りに駆け出しました。
「香子ちゃん!」
 わたしたちは、館の廊下を走り抜けました。このお屋敷は洋館なのですが、ご主人様は日本人なので、靴を脱いで上がる習慣でした。スリッパを履いているわたしたちの足音を、足の長い絨毯が消してくれました。
 わたしは白いネグリジェを、憂子ちゃんはお出かけ用の白いドレスを着ていました。どちらもワンピースでした。わたしは、白いワンピースを着た女の子の幽霊が、洋館のなかをどたばたと走り回る。そんなホラー映画がなかったかなと思い出して、どきどきしました。
 少したたらを踏みながらも、憂子ちゃんはわたしについてきてくれました。館の南側にある階段室のドアを開けて、地下へと二階分の階段を駆け下ります。地下は、階段室の扉を開けるとすぐにまた扉のあるつくりになっています。次の扉は、電子ロックがかかる重い鉄の扉です。わたしたちに教えられているパスワードを打ち込むと、ドアが開き、中の部屋にあかりが点りました。ふたりで、その扉をくぐります。
  この館には地下室がいくつかあり、食料庫や金庫室になっていましたが、この部屋はわたしたち専用の、もちろんご主人様は別ですが、部屋でした。わたしたち奴隷の、調教部屋です。


 わたしたちは、普段の夜は、ご主人様の寝室でご奉仕することが多いのですが、ご主人様がそれでは満足されないときがあります。お仕事で嫌なことがあったときや、気分がいつになく昂ぶっていらっしゃるとき、わたしたちのことを思い切り責めたいとお考えの時には、この部屋をお使いになられるのです。
 この部屋は、奴隷を責めるための器具や設備がたくさん備えられています。壁に設けられた磔の十字架、縛って吊すための滑車、四つん這いになって入る鉄の檻、何度も気絶した三角木馬、バイブを括り付けられる渡り棒、毛羽だった荒縄に瘤がある渡り綱、恥ずかしい体勢でディスプレイされてしまう拘束具、産婦人科みたいな椅子、壁一面にコレクションされたバイブレーターや手錠、切ない気持ちにさせてくれるお薬の入った戸棚、お尻でする前にキレイにするためのシャワーなど、ありとあらゆるものがありました。
 こんなものはここに来るまで見たこともありませんでしたが、なんだか怖いもの、なにかえっちなことに使うのだろうということは、はじめて見たときからなんとなくわかりました。そのうち、ご主人様の元で奴隷としての調教を受け、すべての器具の使い方を身を以て知りました。
 これらのひとつひとつに、恥ずかしい思いをしたことや気持ち良すぎて気を失った思い出、痛かったことや苦しかったこと、怖かった記憶が残っています。そして、これらに思い切り責められた後に、ご主人様が優しくがんばったねと抱きしめてくれたこと、その暖かさが思い出されてきます。
 思えば、それはわたしがご主人様の奴隷になるために必要なことだったのです。この部屋で夜を過ごす度に、わたしはご主人様の優しさを知り、奴隷の運命を受け入れられたのでした。
 そんな調教部屋ですが、ご主人様がいらっしゃらないときでも、わたしたちは自由に使っていいことになっています。ご主人様に気持ち良くなっていただくために、自主的にみんなで練習や特訓をしたりもするからです。もちろん、そんなことだけではなくて、なんか思いっきり…その…いじめられたいなとか思ってしまったり、気持ち良くなりたいな…とか思ったときにも、わたしたちだけで使うことがあります。
 この部屋でされることは、一言で言えば辛いことばかりなのですが、それはそれで、やみつきになってしまっているのも、正直なところなのです。奴隷なので!


 そんな調教部屋ですが、今のわたしは、別に憂子ちゃんのことを思い切りいじめたいとか、いじめてほしいとか、そこまで思ってるわけじゃありません。部屋の中では一番目立たない、シンプルな背の低いベッドが、わたしが憂子ちゃんを連れてきた目的でした。
「そこでしよ、憂子ちゃん」
「う、うん…」
「ちょっと待ってて」
 わたしは、所在なさげな憂子ちゃんの手を離して、側にある戸棚の引き出しを開けて、まずひとつ、使いたい道具を取り出しました。
「これ付けて、そこに寝てくれない」
「ん…。ねえ、香子ちゃん、なにがしたいの…?」
 それは目隠し、アイマスクでした。眠るときに付けるのと同じようなものですが、照明を抑えた薄暗いこの部屋で付けると、光がまったく通らなくなり、何も見えなくなります。
「いいから。付けてあげる」
 わたしは、憂子ちゃんの後ろに回ってアイマスクを付けると、そのまま背中のジッパーを降ろしました。
「え…あ…」
「脱いじゃお」
 前にもお話ししたように、わたしたちのお出かけ用のドレスは、背中のジッパーを降ろし、スカートのホックも外すと、すとんとその場に落ちるようになっています。足下の床にシルクの布が溜まり、憂子ちゃんは裸になりました。一糸まとわぬ姿になった憂子ちゃんの手を、ベッドに導いて、上がってもらいました。憂子ちゃんはおとなしくベッドに上がって、ぺたんと座りました。
 わたしは、その憂子ちゃんの姿を見ながら、戸棚からもうひとつの目的の手錠を、なるべく音を立てないようにそっと箱ごと持ち出します。これで、憂子ちゃんのことを繋ぎたいのです。
「憂子ちゃん、そのままばたんって寝ちゃって。えと…右の方に倒れて、仰向けに」
「うん…」
 憂子ちゃんは、何をされるのか、わかっているのかもしれません。わたしよりもこの部屋のことは詳しいのですから。わからなかったのは、わたしが何を考えているのかでしょう。
「ねえ…やっぱり、普通にしましょうよ…」
 それは、実のところ、わたしにもわかりませんでした。憂子ちゃんを縛って何をしたいのか。憂子ちゃんにしてあげたいことや、憂子ちゃんに話してほしいことはあっても、それを訊いて何がしたいのか。わたしは憂子ちゃんに何をしてあげられるのか、それはわたしにはわかりませんでした。
 でも、ここまできたら、後にはひけませんでした。
「だめ。こうするの」




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Date:2009/11/19
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Thema:官能小説
Janre:アダルト

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